資産運用を始めるにあたって、どの投資方法が最も効率的か悩む方も多いでしょう。そんな中、インデックス投資は初心者からベテラン投資家まで幅広く支持されています。この記事では、インデックス投資がなぜ最強と言われるのかその理由を解説します。
インデックス投資の特徴
まず、インデックス投資がどのような投資法なのか、その特徴を押さえておきましょう。
- 市場の指数に連動する: インデックス投資は、特定の株価指数（インデックス）に連動する投資信託やETF（上場投資信託）に投資します。例えば、日経平均株価やS&P500といった指数が代表的です。
- 市場全体に分散投資: インデックスファンドは、その指数を構成する全ての銘柄に分散投資するため、個別企業のリスクが低減されます。市場全体の成長に連動するため、特定の企業の業績悪化が全体のリターンに与える影響は限定的です。
- 低コストで運用可能: インデックスファンドはパッシブ運用（市場平均に連動する運用）であるため、運用手数料が低く設定されています。これにより、長期的に見て投資家の利益が最大化されやすくなります。
多くの指数は、時価総額に準じて保有銘柄の割合が決まります。会社の価値が上がれば保有銘柄の割合は高くなり、会社の価値が下がれば割合も低くなります。
例えば、S&P500指数ではアメリカの株式市場を代表する約500社で構成されています。もし、上から100番目の会社が501番目に転落したとしましょう。その会社は指数から外されて、501番目の会社が500番目に上がり、新たに指数に加わることとなるのです。
つまり、S&P500に投資するということは、個別企業の成績に捉われることなく、アメリカ経済そのものに投資することと同義であるといえるのです。
長期的に見るとアクティブファンドを上回る
インデックス投資の最大の強みは、長期的に見てアクティブファンドを上回る成績を収めることが多い点です。
アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを目指して積極的に運用されますが、その分手数料が高く設定されています。しかし、長期スパンで見ると、アクティブファンドの多くが市場平均に負けていることが実証されています。そして、その期間が長くなるほど顕著になるのです。
一方で、インデックス投資は市場全体の平均に連動するため、低コストで安定した成長が見込めます。手数料が少ない分、複利効果も最大限に活かせるため、長期的な資産形成には非常に有利です。
個別株でインデックスファンドを上回るのは至難
多くの投資家は、特定の個別株に投資することで大きなリターンを狙います。しかし、個別株の選定は非常に難しく、リスクも高いのが現実です。特定の企業が大きな成長を遂げることもありますが、逆に業績悪化や予期せぬトラブルで株価が急落するリスクもあります。
アクティブファンドは、市場平均を上回る成績を目指してプロが選んだ個別株です。しかし、そのプロでさえも多くの場合にインデックスファンドを下回る成績であることは、既に述べた通りです。投資を生業とする数多の機関投資家達を上回り続けることははたして可能でしょうか。
多くの個人投資家にとって、個別株でインデックスファンドを上回り続けることは至難の業と言わざるを得ません。
インデックス投資は市場全体に分散投資するため、個別株投資に比べてリスクを抑えつつ、安定したリターンを得られるのが特徴です。長期的に見ると、多くの個別株投資家が市場平均を下回る結果に終わることが多く、インデックス投資の方が優れた成績を収めることが多いのです。
過去の歴史から見ても上昇し続けている
もう一つの強力な理由は、過去の市場の歴史を見てもインデックスは一貫して成長を続けている点です。たとえば、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500は、過去100年以上にわたり大きな経済危機や戦争を乗り越えながらも、年平均7-10%のリターンを維持してきました。
もちろん、一時的な暴落や調整局面は避けられませんが、市場全体は長期的に成長し続ける傾向があります。これは経済の成長や技術革新、人口増加などの要素が影響しているためです。インデックス投資はこの成長の恩恵を広く受けることができるため、時間を味方につけた投資スタイルとして非常に有効です。
世界中の市場が成長していますが、例えばアメリカのS&P500指数は長期的に右肩上がりを続けています。数年にわたる下落があったとしてもその後必ず上昇しており、最高値を更新し続けているのです。
つまり、長期的にインデックスファンドに投資をし続けた場合、損をした人はただの1人もいないということを歴史が示しています。（下落時に狼狽売りする人が多いことも事実です）
ほったらかしでOK！手間いらずの投資法
インデックス投資のもう一つの魅力は、ほったらかしで運用できる手軽さです。個別株やアクティブファンドでは、定期的な情報収集や市場の分析が必要ですが、インデックス投資ではその必要がほとんどありません。一度投資を始めたら、定期的に積み立てを続けるだけでOKです。新NISAとの相性は抜群でしょう。
このシンプルさは、忙しい現代人や投資を始めたばかりの初心者にとって大きなメリットです。市場の動きに一喜一憂せず、感情に左右されない投資が可能なので、長期的に安定した成長を目指すことができます。
余談ですが、投資界隈の勉強をしていると、知識をつけると余計なことをして失敗するといわれます。それは投資の面白い部分でもあると思います。
投資の世界は、我々のような初心者でもインデックスファンドに投資して、ほったらかしておくことでプロを上回ることができるのですから。
最大の欠点は「つまらない」こと
インデックス投資には多くのメリットがありますが、最大の欠点は「つまらない」ことです。個別株投資のように短期間で大きなリターンを得るスリルや、特定の企業の成長を見守る楽しみが少ないため、投資の面白さを求める人には物足りなく感じるかもしれません。
なぜなら、インデックスファンドはほったらかすだけだからです。株価の動きを見ても基本は何もしません。定期的に積み立てを継続するだけなのです。
しかし、資産形成の目的が「着実な成長」であるならば、このシンプルさこそがインデックス投資の強みと言えるでしょう。感情に流されず、淡々と投資を続けることで、長期的な成功を収めることができます。
まとめ
インデックス投資は、低コストで手間が少なく、長期的な安定成長が期待できるという点で最強の投資法と言えるでしょう。アクティブファンドや個別株に比べて勝率が高く、過去の市場データからもその効果が証明されています。これから資産形成を考えている方は、ぜひインデックス投資を検討してみてください。
特に、新NISAでは非課税枠が拡大され、より多くの資金を運用することが可能になっています。インデックス投資とNISAを組み合わせれば、初心者でもリスクを抑えつつ、賢く資産を増やすことができるでしょう。
最後に、記事ではアクティブファンドや個別株をインデックスファンドの比較として出していますが、それらを否定はしていません。それぞれ投資する目的が違うと考えています。あくまで、長期的で安定的に過去の歴史から学んだ結果、インデックスファンドが良いという考えです。
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