ここでは、新NISAの制度を少し掘り下げて初心者向けに解説していきます。まだ新NISAとは何かよくわかっていないという人は前の記事を参考にしてみてください
新NISAの基本的な仕組み
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠組みを持っています。それぞれの枠の年間非課税限度額は次の通りです。
- つみたて投資枠: 年間120万円
- 成長投資枠: 年間240万円
これらを合わせて、年間360万円まで非課税で投資が可能です。また、新NISAには生涯非課税限度額が1,800万円に設定されており、この枠内で無期限の非課税メリットを享受できます。
2つの枠の特徴を表にまとめました。
新NISA | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
※非課税保有限度額 | 成長投資枠含めて1800万円 | 1200万円 |
投資対象商品 | 長期の積立に適した投資信託 | 上場株式・投資信託等 |
※非課税保有限度額:2つの枠の合計で上限が1800万円までで、成長投資枠の上限が1200万円になります。例えば、成長投資枠を800万円分使って残りの1000万円をつみたて投資枠で埋めることもできます。

年間360万円までだから上限1800万円を投資するためには、最短でも5年かかる計算になるね
つみたて投資枠対象商品
つみたて投資枠は、長期的な資産形成を目指す初心者に特に適しています。
対象となる商品は、長期・積立・分散投資に適しているとして金融庁が定める要件を満たす公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。
- 投資信託: 株式や債券などに分散投資する金融商品で、専門家が運用を行います。長期的な運用に適したものが多く、リスクを抑えながら資産を増やすことが可能です。
- ETF(上場投資信託): 株式市場で取引される投資信託で、リアルタイムで価格が変動します。コストが低く、分散投資のメリットを享受できます。
分散投資されるため、投資初心者がリスクを抑えながら資産形成を始めるのに最適です。
成長投資枠対象商品
成長投資枠で取り扱っていない商品は下記に当てはまるもので、これらを除外した数多くの幅広い投資商品に対応しています。
- 信託期間20年未満の投資信託等
- 毎月分配型の投資信託等
- デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
この枠は、経験者やリスクを取れる投資家に向いています。ポートフォリオを多様化させ、成長性の高い投資を検討したい場合に活用できます。また、毎月10万円以上投資信託で積み立てしたい場合等にも活用しましょう。
成長投資枠では、つみたて投資枠と同じ商品を購入することも可能です。そのため、つみたて投資枠の年間上限である120万円を超えた分を、成長投資枠を利用して同じ投資信託に投資することもできます。

我が家も2つの枠で同じ投資信託を購入しているよ!
新NISAを活用する際の注意点
- 非課税限度額の管理:つみたて投資枠と成長投資枠をどのように使い分けるかは重要なポイントです。例えば、つみたて投資枠を基本にして、余剰資金で成長投資枠を活用するという方法があります。
- 対象商品を理解する:つみたて投資枠で購入できる投資信託は手数料や運用方針が異なるため、事前に比較して選びましょう。また、成長投資枠ではリスクが高い商品も含まれるため、自分のリスク許容度を考慮して選択する必要があります。
- 出口戦略を考える:新NISAは非課税期間が無期限であるため、途中で売却するタイミングを慎重に考える必要があります。資金が必要な時期やマーケットの状況を見ながら判断しましょう。
初心者おすすめの新NISA運用方法
新NISAもまだ始まったばかりです。とにかく少額でもスタートすることがとても重要です。
資産運用では、お金を増やすカギは「時間」です。運用期間が長いほど、複利効果で資産が大きく成長します。早く始めて、時間を味方につけましょう。
初心者の方は次の考え方を参考にして、資産運用を始めてみてください!STEPすべてを実行する必要はありません。自分のできる範囲でやっていきましょう。
- step1毎月貯金しているお金を少額投資にまわす
つみたて投資枠:無理のない範囲で月数万円を投資信託で運用
- step2収支を把握して最大限積み立て
つみたて投資枠:自分の許容できるリスク範囲の最大限を毎月積み立て
成長投資枠:毎月10万円以上積み立てる場合に活用
- step3銀行預金から投資する
成長投資枠:使う予定の無い銀行預金を投資で運用
もちろん順番通りに始めなくても良いですが、一度にたくさんのお金を投資に回す場合にはリスクをよく考えてからにしましょう。
あくまでも投資は、生活費を確保したうえで使う予定の無い余剰金でするのが基本です。
まとめ
初心者の方は、つみたて投資枠で少額から毎月積み立てることをおすすめします!慣れてきて他の商品を購入したいときや毎月10万円以上積み立てたい場合には、成長投資枠を活用していきましょう。
資産運用で、お金を増やすカギは「時間」です。毎月少しでも積み立てできるのであれば、すぐに始めることをオススメします!
正しい知識を持ち、新NISAを上手に活用することで、資産形成を効率的に進めていきましょう!
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